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決して、あきらめない
探究心の絶えないひとは、美しい。… 先日、「石垣」をリサーチしての、ある建築家とお会いする機会を得た。400年以上の耐久性をほこる堅牢な石垣は、どこから生まれたのか。その説明に甚く感銘を受けた。石にも一つひとつ個性がある。その石同士のすき間に詰められた「遊び」のある小さな石。こんな小さな石にも〝大きな役割〟があるのです。積まれた巨石は正面から見ると実に堅牢でたくましく見せている。ですが、実は裏側では、この小さな石が免震的な役割を果たし、400年という長い年月を守ってきているのです。と、「巨石と遊びのある小石とのバランスが美しい」という。建築物を構築するにも、長い年月を要します。その発する言葉には、決してあきらめない意志と、建築家としての使命の強さをひしひしと感じて止まない一瞬でありました。ここに「人生に勝利する」一念と「透徹した感性」があるのだなと、なぜか爽やかさを感じて後にしたのでありました。