熱中する瞬間を知る。
仕事が楽しくてしようがない
プロフェッショナルとは ー
〝この自分が、本当は何をしたかったのかに気付けた瞬間ですね。いまという時間がとってもいとおしくなって、仕事が楽しくてしようがなくなっちゃうんです。そういうことが見えた人がプロフェッショナルじゃないかな。〟(本編より)
プロフェッショナル仕事の流儀『運命の一冊、あなたのもとへ』書店店主・岩田 徹(NHK放送 2018年4月23日放送)
熱中する瞬間を知る、知らないとでは大違い
悩みに悩み、たどり着いた「デザイン思考」メソッド。…アメリカには既に体系化されたメソッドがあった。…なにを今までひとりで苦しんでいたのか。ひとつひとつ、ステップを踏んで自身を確認してゆけばよかったのだ。さて、自身の仕事観、人生観を書き留め、自身が見渡せるようになりましたか。読みなおし、自身にそなわる〝一貫性〟なるもの明瞭になれば、今後、有意義な人生が送れるようになるでしょう。1ビル・バーネット&デイヴ・エヴァンス氏は、仕事観と人生観を調和させれば、あなたの人間性、考え方、行動、この三つがピタリと揃い、正確なコンパス(羅針盤)を備えたことになり、長く道から逸れることはなくなると断言しており、わたしもまったくしての同感でいます。正しい方向に進んでいると体感できたのなら、このうえなく嬉しいです!
この章、ステップ3では、そのコンパスをもとに手元の道具を使って、自身にとっての最善の道はどこなのか、さぐってみましょう。両氏は自身の簡単な行動記録を推しています。(デザイナーは行動を重視します ー 実際にやってみることです)
一日の仕事のなかで「退屈」「落ち着かない」「苦痛」と感じるタイミングは何をしてるときなのか。反対に「楽しい」「集中している」ときは、どんな仕事をしているときなのか。… この記録を楽しくつけていってほしいと、著者は『グッドタイム日誌』と呼んでいます。
その手がかりとなるキーワードは「熱中」と「エネルギー」。
「熱中」=〝時間が止まっているように感じ、目前の活動に完全に熱中できている、その度合い〟「エネルギー」=熱中度でエネルギーは高まるが、夢中になりエネルギー度合いと、生気を吸い尽くしてしまう〝苦痛〟〝退屈〟度合いとではフロー状態(熱中状態)は異なる。
自分の情熱はどこにあるか『グッドタイム日誌』をつけよう

行動記録 — 熱中している状況、エネルギーに満ちてる状況をメーターに度合いを記録
考察 — 行動記録からわかることを考察し、記録する(左付箋)
[自分の新しい面を知るためのAEIOUメソッド]
上記の日誌から、新たな自分を発見するのは、意外とたやすくはない。そこで「好奇心」という行動パターンを活用してみましょう。… AEIOUメソッド2とよぶツール。 〝AEIOU〟…。次の5つの質問の頭文字をあらわしています。(『スタンフォード式人生デザイン講座』が初出かと思います。以下、本書での紹介原文のまま、ご紹介します。)グッドタイム日誌を考察する際に、お役立てください。
- 活動(Activity)ー あなたはなにをしていたのか。決まった形式をもつ活動か。自由気ままな活動か。あなたは特別な役割を果たしていたか。
- 環境(Environment)ー 環境は心の状態に大きな影響を及ぼす。その活動をしていたとき、どこにいたのか、思い出そう。
- やりとり(Interaction)ー やりとりした相手は人間?機械?自由なやりとりなのか。
- モノ(Object)ー モノやデバイスは使ったのか?そのときのあなたの気分を生みだしたモノは?
- ひと(User)ー その場にいたひとは?そのひとはあなたの体験としてプラスだったのか?
例)貴重な発見は、自身の過去にも眠っているので、この機会に「ピーク体験」をも掘り起こしてみましょう。今後の行動への大きな発見にもつながることでしょう。
- 『スタンフォード式人生デザイン講座』著者:ビル・バーネット&デイヴ・エヴァンス(早川書房) ↩︎
- https://www.amazon.co.jp/Needfinding-Research-Planning-Dev-Patnaik/dp/1974015580 ↩︎