ウォルトの躍動が生きるディズニーパーク

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ドキュメンタリー
『ディズニーパークの裏側 – 進化し続けるアトラクション –

『ディズニーパークの裏側』2021-23 製作、全16話(ディズニープラス)。表題とおりアトラクションの背景を克明に描いています。ここではウォルト・ディズニーの〝人となり〟が活きるな代表的な5つのアトラクション(話)を取り上げ、技術革新の歴史: オーディオ・アニマトロニクスの発展から最新のライトサイクルまで、50年以上にわたる技術進歩の一端をご紹介しています。


5つのアトラクションに共通する特長として上げられるのは以下の3点、

1 〝語るアトラクションという共通のDNA
ウォルトの5作すべてがストーリーテリングを主軸に設計され、乗客が“物語の登場人物”になる構成。
2 技術革新をパークに持ち帰る実験場
「ジャングルクルーズ」のライブ・スキッパー、「スモールワールド」の大量ボート搬送、「カリブの海賊」と「ホーンテッドマンション」のアニマトロニクス、「スペースマウンテン」の暗闇コースターなど、それぞれが当時最先端の技術を試し、パーク標準へ昇華!
3 ウォルトの未完成主義を体現
開業後もアップデートを重ね、社会的価値観や新技術を取り込み続けている(例:女性の役割変更・プロジェクションマッピング導入など)。

この番組は、アトラクションの紹介を超え、エンターテインメント産業における革新の教科書として機能しています。そして驚くことに、ウォルトの「永遠に未完成」という哲学が、現在まで続く継続的改善の原動力となっていることです。

ウォルトの哲学「物語・技術・進化」が活きる

「ジャングルクルーズ」– 不朽のアトラクション、最高傑作

 ウォルトの動物への愛から始まり、動物の魅力を見せるためには、自然な動きを捉えなければと、「バンビ」制作での動物研究がドキュメンタリー「トゥルーライフ・アドベンチャー」へと発展、砂漠の土地に人工ジャングルを創造するというウォルトの壮大なプロジェクトの模様が描かれています。そして、本物の動物から人工動物への転換という初期アニマトロニクス技術の開発の一シーン、マーク・デイヴィスによる要素の追加で笑いのあるアトラクションへ変貌を遂げていきます。

「ホーンテッドマンション」– ゴーストと最新技術を融合 – 〝ホラーとユーモアの館〟

 最も愛させるアトラクションの 1つ。魔法を詰め込んだ恐怖の館は、時代を超えた名作。ウォルトの発想から10年以上の開発期間を経て1969年にオープン。「怖さ」派のクロード・コーツと「楽しさ」派のマーク・デイヴィスの創造的対立の模様、ウォルト亡き後の方向性議論を経て、両方の要素を併せ持つアトラクションが完成!「ペッパーズゴースト」など古典的な視覚トリックと最新技術の融合のシーンを観ることができます。

「スペースマウンテン」– 暗闇と音響演出で〝錯視スリル体感〟の設計

 無限に広がる〝宇宙〟が次なるフロンティアの象徴だった。ウォルトは気づいた〝今、不可能と思えることも未来では現実になる〟〝未来が無限の可能性に溢れて見える〟… 50年代のウォルトの宇宙への憧れから、技術の進歩を待って実現。各パークでは文化的な対応を試み、パリでは「月世界旅行」…ジュール・ベルヌ風スペースマウンテン…巨大な大砲のようなものがベルヌの小説に登場す。『ザ・ムーン…月世界旅行』…ヴェルヌが〝大砲を戦争ではなく平和に使おう〟と夢見た物語。 1800年代に大砲で月へ飛ぶ…という発想を実現。上海では「トロン」。挑戦への興奮、乗るのはロケットではなく〝ライト・サイクル〟新たな感動の空間を創出。もし、ディズニーランドへ最後に一度だけ行って、1つだけ乗るとしたら「スペース・マウンテン」だ。とは、あるイマジニアの一人の言葉。

「カリブの海賊」– 75体超の海賊が稼働する〝アニマトロニクス、感動オペラ〟

 1967年オープン。ウォルトの創造性へのノスタルジックな賛歌。ウォルトの幼少期の冒険小説体験から始まり、『宝島』映画化を経てアトラクション化。歩行型から水路ライド型への大幅な設計変更。オーディオ・アニマトロニクス75体以上の大量生産技術の確立。2003年の映画公開後、ジャック・スパロウ追加などアトラクションの逆輸入現象で新たなゲスト層を生み出す。傑作アトラクション… アナハイム、フロリダ、パリ、東京、上海、乗るべき 7つの海を制した。

「イッツ・ア・スモールワールド」– 〝世界はひとつ〟最も敬愛されるアトラクション

 最も敬愛され、口ずさまれるアトラクション。1964年ニューヨーク万博でのペプシ・ユニセフ館として10ヶ月という短期間で開発。240体の人形による世界各国の文化表現と正確な民族衣装の研究。シャーマン兄弟による「小さな世界」楽曲の創作と不協和音問題の解決。メアリー・ブレアの芸術的デザインとローリー・クランプによる立体化への模様、メアリーの象徴的デザインは、今も世界の5つのパーク、ロサンゼルス・フロリダ・東京・パリ・香港で善良さとディズニーの象徴となっています。

Disney+ 「ディズニーパークの裏側 – 進化し続けるアトラクション-」(全2シーズン / 16話 )でそのアトラクションの裏側とその成功への道を探ってます。「ホーンテッドマンション」では、どうやって999人の楽しい亡霊でいっぱいにしたのか、「スペースマウンテン」は打ち上げまで、なぜ時間がかかったのかを楽しいナレーションで紐解いています。… ぜひご覧ください。

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