第28章 『感情的なつながり』The Imagineering Story

「かつてジョン・ヘンチに尋ねたんだ。『これは一体何を意味するんだ? これらすべての奥深い意味は何なんだ?』と。すると彼はこう言った。『公園の意味はとてもシンプルだ。『大丈夫になるよ』ってことさ』」—ボブ・ワイズ

「The Imagineering Story」第28章 [ 要約 ] 本章では、2011年3月11日に発生した東日本大震災時の東京ディズニーリゾートの対応と、その後の再開が日本の癒しの象徴となった経緯が描かれています。オリエンタルランドカンパニーの優れた危機管理と、ゲストケアへの徹底したこだわりは、単なるテーマパーク以上の価値をディズニーパークに与えました。また、ディズニーパークが持つ「感情的なつながり」の力と、人々に「大丈夫だよ」というメッセージを伝える場所としての意義が強調されています。

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第28章「感情的なつながり」
AN EMOTIONAL CONNECTION

I. 揺れる国

– 2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0の東日本大震災が発生し、東京ディズニーリゾートにいた約7万人のゲストに影響を与えました。

– オリエンタルランドカンパニーは素晴らしい危機対応を見せ、地震によるケガ人をゼロに抑えました。

– リゾートは土地の埋め立て時に地盤を入念に固めていたため、周辺地域で見られた液状化現象による深刻な被害をほとんど受けませんでした。

– 公共交通機関の停止により約2万人のゲストが一夜を園内で過ごすことになり、オリエンタルランドカンパニーは食料、水、毛布、必要に応じて暖房を提供しました。

– 震災の規模と被害の大きさから、パークは約5週間閉園することになりました。

4月15日の東京ディズニーランド28周年の日に再開を迎え、開園前に1万人が列を作りました。キャストメンバーも来場者も涙を流すほどの感動的な再開となりました。

– イマジニアのダニエル・ジュエは「東京ディズニーランドの再開は、国が癒されるための第一歩だった」と述べています。

– この出来事は「東京ディズニーリゾートは安全」という信頼を日本中に伝え、震災後もゲストは大勢訪れ続けました。

II. 学びと再充電

– 東日本大震災後の東京ディズニーリゾートの再開が持った文化的・感情的な重みは、オリジナルのディズニーランドから始まったストーリーの最新章でした。

– イマジニアのデイビッド・ウィルソンは「ディズニーパークの魔法は、人々が別の世界に入り込み、普段はしないことをする環境を作り出すこと」と説明しています。

– 2015年5月、ディズニーランド・アナハイムは60周年の「ダイヤモンド・セレブレーション」に向けて、新たなハイテク技術を駆使したショーを準備しました。

– スティーブ・デイビソンの指揮の下、「ペイント・ザ・ナイト」パレードと「ディズニーランド・フォーエバー」の花火ショーが計画され、プロジェクションマッピングなどの最新技術が導入されました。

– ロサンゼルス・タイムズは「60年前に主にガスエンジン、電動モーター、滑車、歯車で動いていたテーマパークが、レーザーマッピング、高精細プロジェクター、LEDライト、赤外線技術を駆使して7番目の10年に突入した」と報じました。

– イマジニアのトム・モリスは「ディズニーランドは行くたびに良くなっていく場所。衰退に逆らい、古くならない」と述べています。

ダニエル・ジュエは、日本人とディズニーパークの間の感情的なつながりの強さを特筆し、「東京ディズニーランドは、日本人が日常生活で欠けているものを満たしている。自己表現の自由を与えている」と説明しています。

この章から読み取れる重要なポイント:

1. ディズニーパークは単なる娯楽施設ではなく、危機的状況でも人々に「大丈夫だよ」というメッセージを伝える「安心の建築」として機能しています。

2. オリエンタルランドカンパニーのゲストケアへの徹底したこだわりは、震災時の優れた対応に表れ、日本人とディズニーパークの感情的なつながりをさらに強めました。

3. 東京ディズニーランドの再開は、国全体の癒しと復興の象徴となり、パークが単なる企業の所有物ではなく「日本のパーク」となったことを示しています。

4. ディズニーパークの本質は、ストーリーを通して人々を別の世界に没入させ、日常の制約から解放することにあります。

5. テクノロジーの進化によって、ディズニーパークは常に進化し続け、「衰退に逆らう」場所となっています。その「若さ」が、訪れる人々にも若さと活力を与えています。​​​​​​​​​​​​​​​​

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