STEP 01 足下を掘れそこに泉あり

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STEP1足下を掘れ、そこに泉あり

君でなければ掘り当てることのできない、君自身の輝く黄金の鉱脈は、ほかならぬ君の足下に眠っている。

ドイツの詩人・哲学者フリードリヒ・ニーチェの言葉

自身の問題を知ろう

現在地をスタートラインとするには、人生を5つの分野に分け、分析する必要がある。

  • 心の健康(Mental
  • カラダの健康(Physical
  • 社会貢献(Work
  • 快楽行動(Enjoy
  • 対人関係(Community

✳︎現在地がわかれば行き先は決まる!

(五つのダッシュボード)

ニーチェの言葉から

自分を知ることから始めよう

〝自分についてごまかしたり、自分に嘘をついたりしてやりすごすべきではない。自分に対してはいつも誠実であり、自分がいったいどういう人間なのか、どういう心の癖があり、どういう考え方や反応をするのか、よく知っておくべきだ。なぜならば、自分をよく知っていないと、愛を愛として感じられなくなってしまうからだ。愛するために、愛されるために、まずは自分を知ることから始めるのだ。自分さえも知らずして、相手を知ることなどできないのだから。〟(『曙光』)

自分の「なぜ」を知れば道が見える

〝多くの方法論の本を読んでも、有名な経営者や金持ちのやり方を学んできても、自分のやり方や方法がわからない。これは当然のことで、薬ひとつにしても、その人の体質に合わない場合がある。他人のやり方が自分に合わないのは不思議なことではない。

問題はまず、自分の「なぜ」がちっともわかっていないということにある。自分がなぜそれをやりたいのか、なぜそれを望むのか、なぜそうなりたいのか。なぜその道を行きたいのか、ということについて深く考えてないし、しっかりつかんでいないからだ。

その自分の「なぜ」さえはっきりつかめていれば、あとはもう簡単だ。どのようにやるのかなんてすぐにわかってくる。わざわざ他人の真似をして時間をつぶすこともない。もう自分の目で自分の道がはっきりと見えているのだから。あとは歩いていけばいいだけになる。〟(『偶像の黄昏』)

無限の豊かさは自分にある

〝同じ物を相手にしていても、ある人は一つか二つくらいのことしか、そこから汲み出すことができない。このことはふつう、能力の差だと思われている。

しかし実は人は、その物から何かを汲み出しているのではなく、自分の中から汲み出しているのだ。その物に触発されて、自分の中で応じるものを自分で見出しているのだ。つまり、豊かな物を探すことではなく、自分を豊かにすること。これこそが自分の能力を高める最高の方法であり、人生を豊かに生きていくことなのだ。〟(『悦ばしき知識』)

飽きるのは自分の成長が止まっているから

〝なかなか簡単には手に入らないようなものほど欲しくなるものだ。しかし、いったん自分のものとなり、少しばかり時間がたつと、つまらないもののように感じはじめる。それが物であっても人間であってもだ。

すでに手に入れて、慣れてしまったから飽きるのだ。けれどもそれは、本当は自分自身に飽きているということだ。手に入れたものが自分の中で変化しないから飽きる。すなわち、それに対する自分の心が変化しないから飽きるのだ。つまり、自分自身が成長し続けない人ほど飽きやすいことになる。そうではなく、人間として成長を続けている人は、自分が常に変わるのだから、同じものを持ち続けても少しも飽きないのだ。〟(『悦ばしき知識』)

生活をデザインする

〝快適に美しく生きたいと願うのなら、そのコツは芸術家の技術が教えてくれる。たとえば画家は物の配置に気を遣う。わざと遠くに置いたり、斜めからのみ見えるようにしたり、夕焼けが反射するようにしたり、影が効果的になったりするようにする。

これと似たことを生活の中で私たちはしている。インテリアの配置だ。使い勝手だけを考えて家具を置くわけではない。美しく生活できるように工夫をこらす。そうでないと、雑多でめちゃくちゃな空間の中で暮らさなければならなくなるからだ。同じようにわたしたちは、生活の諸々の事柄や人間関係を自分の好きなようにデザインしてよいのだ。〟(『悦ばしき知識』)

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1844-1900)

Friedrich Wilhelm Nietzsche

ドイツの哲学者。1844年プロセイン王国領ザクセンに牧師の子として生まれる。ボンて、ライプツィヒ両大学に学び、ワーグナーとショペンハウアーに傾倒。24歳でスイス・バーゼル大学の古典文献学の教授となる。1900年ワイマール没。代表作に『ツァラトゥストラはかく語りき』『善悪の彼岸』『人間的な、あまりに人間的な』『ショーペンハウアー』など。

『超訳 ニーチェの言葉』フリードリヒ・ニーチェ / 白取春彦 編訳(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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