STEP8 夢の仕事とは共創し、自分でデザインするもの
隠れた求人はどう見つけるか…。結局は人間関係!
「隠れた求人市場」に忍びこむことはできるだろうか。
…隠れた求人市場とはインサイダーの市場であり、一般の求職者としてそのネットワークに入り込むのは、ほとんど不可能。
しかし「業界に心から興味をもつ人間」としてネットワークに潜り込むことならできる。
「ライフデザイン・インタビュー」
例、イェール大学、スタンフォード大学の修士号をもち、38社に応募しながらも全敗した方の体験…
…彼は「デザイン思考」を就活に活かすべきだと気づき、求人に応募するのをやめ、ライフデザインインタビューを実践しはじめた。彼は自分が心から会いたいと思った人々と56回のライフデザインインタビューを重ねた結果、7つの素晴らしい仕事のオファーをもらい、現実的な意味での夢の仕事を手に入れた。
その彼は仕事を求めたからではなく「人生談を聞かせてほしい」と56回頼んだからなのだ。
※このインタビューの目的は、ある特定の仕事、役職について学び、将来、自分でその仕事を試してみたいかどうかのことであった。…話を聞かせてくれる人々は『人助けモード』。すでに関係を築き、一定の信頼を勝ち取った相手に〝あるスタンス〟で質問することで、協力的な回答が期待できる。インタビュー相手の話しを聞いているだけ。
…彼のケースは、向こうから話を切りだしてきたわけだ。
《「人脈づくり」とはネットワークに参加すること》
人脈づくりと聞くと、ネガティブなイメージを抱くひとが多い。人脈づくりとは人に「道を訊ねる」のと同じことなのだ。
見知らぬひとに呼び止められた経験はおありでしょう。見るからに困った顔をしている。近くのカフェ、銀行の場所を知りたがっている。あなたならどうしますか?
ほとんどの方はそのひとに道を教え、助けてあげるでしょう。結果、人助けができて嬉しく思うでしょう。
…皆さん、人助けが好きなのです。
〝人間はソーシャルな動物でして、人助けは最高の気分にさせてくれるのです。
人脈づくりの目的は〝ある特定の会話に入りこむこと〟
ほとんどのひとは仕事上のネットワーク(同僚)と個人的なネットワーク(友人、知人、家族)をもっている。
仕事上のネットワークに入り込む一般的な方法は、個人間のネットワークによる紹介だ。
…ここに社会的活動の根源がある。、、隠れた求人市場につながる唯一のルート。
インターネットで話し相手を探し、連絡する手段として利用することだ。
…インターネットは魔法の道具だ。、、二十年前の会社の同僚を探し当てた時の喜びはひとしおだった。
心の底から《好奇心》をもつことに注視すること。
「好奇心」はさまざまな可能性を開いてくれる。何よりも〝こころが豊か〟になり、絶えず耳元から大好きなメロディが響いてくるようになる。
目の前の仕事だけの意識から、ひとへの関心へと移り、自然と仕事は「オファー」を受ける状況へとかわっていく。
好奇心こそ、ライフデザインインタビュー、プロトタイプ体験の源流なのだ。
デザイン思考を用いれば、初の仕事を手に入れたり、将来の仕事をデザインしたり、仕事観と人生観が一致するキャリアを築いたりすることができる。
「驚くほど理想に近い最高の仕事」をデザインするには、デザイナーの考え方を身につけ、選択肢を生みだし、プロトタイプをつくり、なるべく最善の選択をすることだ。
『LIFE DESIGN スタンフォード式 最高の人生設計』(ビル・バーネット&ディヴ・エヴァンス著 / 早川書房)